普段採用面接をする際にチェックしているポイント。主にソフトウェアエンジニア。
前口上
ある程度キャリアを積んでくると採用する側で面接に出席することもあると思う。自分も現状、コード触る時間と採用・マネジメントの時間が半々くらい。
急に面接官やらなければならなくなった場合や、転職する上で面接官側の気持ちを知りたいというニーズにこたえるべく、当たり障りのない範囲で普段思っていることをさらしてみる。
一番大事なのは疑うこと
面接をする際に一番大事なのは疑うことだと思う。新卒面接でサークルのリーダーが急増するのと同じで、人間は面接に際し色々盛る傾向にある。極力根掘り葉掘り掘り下げて、話に矛盾がないか、嘘を言っていないか確認することが大事。
以前、イケイケのSingle Page Applicationをイケイケのバックエンドとイケイケのインフラを使ってサービス作っているという話を深掘りしていくと、実は妄想(野望)で今はトップページだけができてるということもあった。
一方で、GAFAがある程度あきらめて、定量的に確認可能な競プロのスコアのみを1次クライテリアに使っているのをみると、フェイクを100%見破ることはできないとも思う。リファラル採用大事ですね。
一般的に言われること
一般的な採用面接では
- スキル
- カルチャーフィット
- 条件、やりたいこと
あたりをみることが多いと思う。
以下個別項目の見方。
スキル
経歴、仕事外の成果物、自習能力
- 経歴
いわずもがな。お仕事でどんな内容をやっていたかですね。募集ポジションと近い方がいいが、近すぎて転職規定に引っかかる場合もあるので注意が必要。
- 仕事外の成果物 、自習能力
個人で何かを作っているか、ブログや技術書出版などの読み物のアウトプットがあるか、勉強会での登壇経験があるか、オープンソースプロジェクトへの貢献、狭義の競プロのスコア、Kaggleの入賞など。
変化の速いIT業界で自社スタックとその人の現スキルが100%被っていることはほぼないので、差分をちゃんとキャチアップできそうかは大事。
個人的にホンモノのエンジニア検定と呼んでいる「休日なにやっていますか?」というやつですね。プログラミング=趣味=仕事になっていて、業務外でも勉強できる人はやっぱり強い。
だた、時間がとれる独身エンジニアが優遇されがちな指標でもあるであるので、現在の状態に固執せず職業人として在り方を捉えられるかが大事だと思います。会社は社会の一部なので、子供を産まない方にインセンティブがかかる制度設計は日本滅亡に貢献している気がする(個人の意見です)。
カルチャーフィット
ビジョンに共感できるか、事業内容の興味、性格
- ビジョンに共感できるか
大きい会社だとぼやっとしる場合もありますが、スタートアップにおいてビジョンやミッションに共感できるかは大事ですね。
- 事業内容への興味
応募職種に直接ドメイン知識がいらない場合もあると思います。それでも事業ドメインと親和性があると入った後の溶け込みやすさが段違いですね。作っているのが料理アプリなら普段料理しているかとか。
- 性格
同じドメインをやっている会社でも雰囲気が違うことはままあると思います。 わりかし黙々と作業する場合もあれば、常にいろいろ議論している場合もあったり。社長の出身会社につられていることが多い気がする。
条件、やりたいこと
待遇、キャリアプラン
待遇
年収や通勤手当、リモートワーク、時短要望などキャリアプラン
今後どんなことをやっていきたいか。スキルとしては合致しているけれど本人が身につけていきたいことが別の場合もあります。
その他
書こうか迷ったけどおまけ
- 年齢
スタートアップのサクセスストーリーを読んでいると社長が20代のエンジニアが欲しいと堂々と言っている場合もある。一応雇用機会均等法他で年齢や性別で意味なく制限をかけるのは禁止されているはず。
- 経験年数
未経験かどうかは大事だが、それを超えてしまえばこれほど当てにならない指標はないと思う。人によって経験の濃さは全然違う。
また、フリーランスで掛け持ちしていると面積的には少なくなるはずだが、そういう算数ができないBiz系の人もまあまあいて、案件掛け持ちすると経験年数盛れるハックが存在しているように思う。
個人的には人事評価でTwitterのweightが低すぎるように思う。塵も積もれば山となる。毎日ちょっとずつでもアンテナ張っている人はやっぱり強い。
- 反社会的勢力
いち採用担当だとあまり考えていないことも。validateしづらいですが、ベンチャーにおいて上場できなくなると詰むので頭の片隅に入れておくことは大事だと思う。
- ダイバーシティー
女性比率だったり、グローバル企業だと外国人採用そのものを意味する場合もあるが、プログラミング以外の趣味は重要だと思います。とりわけC向け企業。
楽器を弾いていたり、絵を描いていたり、マジックできたり、多様性のある企業ほどいろんな壁打ちができるので組織として強いと思います。
最後に
技術者の採用は定量評価しやすいのでいいですね。逆にPMやマネジャー系の採用は定性評価になりがちで地雷を踏みがちな気がします。
週1でも開発・マネジメントの相談にのってもらえるなら助かるという企業様いらっしゃいましたらTwitterでDMください。