mediLink動画を数ヶ月受けたメモ
mediLink動画とは
mediLink動画は医療看護系の本を出版しているメディックメディアが運営している医学生向けの学習サイト。メディックメディアはQB onlineという医師国家試験向けのテキストベースのサイトも運営しているがmediLink動画はその名の通り動画で塾風の講義を視聴できる。医療版Udemyといえばわかりやすいだろうか。
新型コロナウイルスの流行を期に自宅療養などが増えると個人の医学知識が問われる場面もあるのではと思ったのと政府の遠隔診療解禁を期になんらかのバイタルを取れるアプリを作れないかを検討していたので勉強がてら受講しました。
プラン、医学部との比較
いくつかプランがありますが一番基本のQ-Assist primeは医学部6年分の範囲を網羅しており、初年度28,000円、2年目以降は12,000円で継続できるようです。
例えば慶応の医学部だと6年間で学費は2,200万円かかります。もちろん実技や資格を得られないというのはあるんですが、医学部6年の内容を0.1%の値段で学ぶことができるのすごくないですか
講義内容
個別動画の時間はわかっても分野ごとの総計は書いていなかったので手動で雑にカウントしてみました(4月時点)。
順次コンテンツは拡充されているので固定ではないですが、概ね全部で300時間くらいあります。
- CBT基礎医学: 20h
- CBT臨床医学: 25.5h
- 公衆衛生: 14h
- 内科、外科: 129.5h
- 小児・産婦・乳腺: 36h
- マイナー: 35h
- 救急・中毒: 4.5h
- 輸液: 1h
- 老年: 4.5h
- 麻酔科・人工呼吸器: 1.5h
- USMLE: 3.5h
- 国試解説: 23.5h
計 298.5h
CBT(Computer Based Testing)というのは4年次冬の臨床実習前に行う仮免許の試験です。同じタイミングでOSCE(Objective Structured Clinical Examination)という実技試験も受ける必要がありますが、CBTはペーパー。CBTが基礎で、国試はより深く問われる感じでしょうか。
USMLEは米国の医師国家資格です。日本で医師として営業する上ではいらないですが、箔をつけるために受ける方もいるようです。
サイトの使い勝手
Udemyなどでは過去購入した動画は後からでも見返せますが、基本的に医学の発展のために動画は年ごとに差し替える方針のようです。年ごとに講師が変わったりするので古くてもいいのでどこかのリンクを辿って見れるといいなと思いました。動画は外部 SaaSを使っているようなので課金とかあるのかもしれませんが。。。
動画はあくまで個別で自動既読や自動で次の動画遷移とかはないですね。個人的には画面に占める動画の割合が低いとは思いました。
7末のリニューアルで改善することを期待していたのですが、そんなことはなかったので個人的に非公式Chrome拡張を開発中。。。iframeつらい
学んだこと
現在8割くらい作業用BGMとして見きったところ。流石に範囲が広いですね。
日常ですぐ使えそうな知識があったので一部紹介
誤飲
子供のいる家庭だとついつい食べてしまったということもありそうじゃないでしょうか。以下危険なもの
- ボタン電池
強アルカリ。誤飲から30分から1時間で胃に穴が空きます。ボタン電池は子供に近づけるな
誤飲は物によっては牛乳を飲ませるといい場合もあるのですが、タバコやボタン電池では飲ませないことが推奨されています。
30分で穴開くのに病院行くしか解がないというのはやばいなと。
- 除草剤(パラコート)
誤飲の中でも凶悪。皮膚から吸収されるため治療者も完全防備の必要がある、薬がない、酸素投与は悪化させる. 除草剤は子供に近づけるな
1時間以内なら胃洗浄できるので時間との勝負。
髄膜炎
あーあれね、目が充血するやつね。それは結膜炎。
髄膜は脳の周りにあるもの。それが炎症を起こすので髄膜炎。感染症で海外渡航前にワクチンの接種が推奨されている。
細菌性髄膜炎だと致死率が未治療で50%と高く重度後遺症も10%以上で残る。
お医者さんは熱があって頭痛があったりすると医療訴訟回避のために必ず項部硬直を確認するとか。最近海外に行って後頭部に突っ張る感じがあればすぐに病院に行け
所感
新型コロナウイルスの拡大で諸外国では医学部生が駆り出されるなんて国も出ていたりしますね。
調べたところ日本の医学部の編入はほとんど2年次編入みたいです。社会人が仮に5年間無給になれるかというとなかなかのチャレンジではないでしょうか。
技術士なんかでも7年実務経験が必要だったり、その実務経験の根拠は?と思ったことがあります。医学はもちろん命に関わることなので実技なしは無理ですが、世界的感染症は定期的に起こる前提で仕組みを作る方が社会として堅牢だとも思います。
インターネットは学習の高速道路などと言いますが、例えばCBTは誰でも受験することができ合格者はOSCE相当のクラッシュコース1年+2年の計3年で医師になれるとかだとロバストだなと思いました。
Future Work
- 模擬試験受けてみる