マッチングサービスのデータ分析
前口上
インターネット老人会に所属しているので出会い系と聞くと怪しさ満々に感じますが、今や結婚した人の10人に1人はインターネット経由とか。IT企業で言えば産休、育休が既婚者優遇すぎるという観点から独身者への福利厚生でPairsを無料で利用できるというところも出てきています。
調べたところマッチング系サービスは若者向けの恋人探しアプリとより年齢が高めの結婚相談所系のものがあるようです。そのデータを見てふむふむしてみるというのが今回の趣旨。
アクティブユーザー数
サービスを簡単に二分すると恋人探しよりがタップル誕生、Omiai、Pairsあたり。結婚相談所系がオーネット、ゼクシィ縁結び、IBJメンバーズあたりが有名なようです。
アクティブユーザー数で見ると恋人探し>>結婚相手探し。漠然と恋人欲しいという人の方が今すぐ結婚したいという人より多いのは明確。また前者の方がアプリに力を入れているというのもあるし、過金額が小さいのも一ファクター。
一般に結婚相談所は登録に際し、独身証明書や年収証明書を提出する必要があり未婚であると偽ったり、年齢や年収を詐称できないのでそのプロセスコストの重たさもフィルターになりそうです。
極力指標を揃えたつもりだがWeb上のデータが拾ってきたので計測時期とかずれているかもしれない。
年齢層
大体の年齢中央値。
恋人探しの方が当然年齢層は低く年齢を重ねるほど婚期を焦り、結婚相談所よりになる。恋人探しアプリでは女性は無料か減免されていることも多いが結婚相談所では男女共支払いが生じることが多くある程度経済力のあることが担保されているとも言えます。
男女比
年齢層が若いサービスほど女性比率が低い。この手のサービスに抵抗が強いのと使わなくても選択肢が多いのが要因か。
マッチング率、成婚率
よくマッチングアプリは一部の上位層が総取りして他は養分という話があるので調べてみました。
恋人探しアプリは実際に出会えたかの詳細データは公表していないことが多いのでアンケートベースで。成婚率もサービスによって定義がぶれているみたいです。
ボタン2回タップするだけでコンバージョン認定される指標と結婚を同じグラフに載せること自体が愚行ですが、恋人探しアプリほど男性のマジョリティーは苦戦していることがわかります。
どういう人が人気が高いか
以下データの裏付けが薄め。
容姿、写真
- 身長
目鼻立ちがいいのは当然として身長は意外と気にしている人が多い気がします。自分より身長が高い人がいいという高身長女性多数。男視点でも極端に自分より身長が高い女性は避ける気持ちもわかる。
- 写真
Dineの分析によると高級車と一緒に写っている写真を載せている男性は評価が高いそうです。都内在住で車を普段運転しなくてもベンツを借りて一緒に写真撮ってもいいかもしれない。女ってバカだなー
後Web業界で普段Tシャツとかだと忘れがちですがスーツ効果はある気がします。要出典
女性側だとたまに自撮り慣れていない人は顔アップ率が高いことがある気がします。プリクラのノリ?男性視点だと胸がついているかどうかは大事なのでバストアップにして欲しい。
露骨な例としては人気ランキングで上位の女性がビキニの水着着ていることもたまにあります。男ってバカだなー。
エビデンスが薄いですが酔っ払っている写真を載せている人も評価が高い気がします。ガードが薄く見えるからでしょうか。水着の写真は友達に見つかった時に言い訳しづらいですが酔っている写真なら「私のんべえだから」と言い訳できるのでやってもいいかもしれない。
年齢、年収
どちらかと言えば男性は年下を好み女性は年上を好む傾向。ただ限度があり年齢差が開けば開くほどマッチングは難しくなる。男は年齢にシビアでなくてもいいよねと吹聴する女性でも自分自身のこととなったら結構気にしているっぽいです。
共働きの時代なので年収もですが、男性視点だと専業主婦志望かどうかは気になりますね。男性は仕事の話ばかりで興ざめされるという話はよく聞きますが、女性は逆に趣味の話をしがちかもしれない。
結婚相談所系だと恋人探しアプリより透明性が高く成婚のデータを営業用資料に載せていることもあります。友人から紙のデータを入手したのでいくつかExcelで打ち込んでみました。量が多く打ち込むの大変だったので20代女性と任意の年齢の男性で。
横軸に年齢差、縦軸に年収差(プラスが男性が多い)でとっています。
たくさんデータ取れば平均年収付近に溜まっていくので確度が出るほどの相関はでづらいんですよねー。それでもなんとなくの傾向で見れば1歳年齢差を買うのに必要なのは年収差80-100万円 といったところでしょうか。
いや、人生80年なんで一緒にいてストレスないこと重視した方がいいと思いますよ。年齢は上がると不妊率と相関があるのは事実ですが。
その他
- 未婚かどうか、子なし
未婚だとそもそもそういう選択肢が存在することを考えていない人も多いですが、結婚歴のある人や子供がすでにいる人も登録しています。
- タバコ、酒、ギャンブル
日本は男女で喫煙率に差が多いですね。タバコ吸う人ダメですという女性は結構います。
どういう人が市場に出ているか、人気がないか
男性側視点でしか見れていないので偏ってます
- 不定休
ホワイトワーカーしていると忘れがちですが世の中土日が休みの仕事ばかりではないですね。休みが合わないとなかなか辛いものがある。フリーランスのエンジニアは割合稼働の調整が効くので狙い目かもしれない。
- ペットを飼っている
一人暮らしでペットを飼っていると寂しさが紛れてという女性多数。ペットの飼い主は女性優位で猫で8割、犬で7割女性らしいです。
都内はマンションの制限受けるというのもあります。人間は同種の志向の人を求めがちだが工学部院卒の男性が理系院卒の女性を求めても全体の数%しかいないのと同様にペットはその逆バージョンなのかもしれない。
- 趣味が旅行だけ
浪費しているイメージがあるのもそうですが、何もない日に女子高生がスタバに行くとリア充っぽく見える理論の大人版で無趣味の隠れ蓑になっている気はします。
データでいうと20代、30代だと女性の方が旅行に行く回数が多いみたいですがペットほど優位ではないですね。
全然すればいいと思いますが、結婚して子供産んだ人が数年くらい自分の時間がないと言っているのを見るにストレス解消の手段が外に行くことしかないと詰みそうだなとは思います(完全に私見)
所感
人と人との接触を避けることの重要性が説かれる風潮の中、誰かと会う行為そのものが割合ハイリスクなアクティビティですね。結婚式場も苦境とか。病院に行くのを避ける心理と同様で子供を産もうとする夫婦もこの一年は減るのではないでしょうか。
日本の人口は元から減少していたのに空白の世代がでると苦境感。国力は人口に比例するので大打撃ですね。