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4D映画をVRで観るための仕様検討

上映終了した4D映画をVRで観ることができるか

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4D映画とは

4D映画は映画館で観れる映画の種類の一つです。

3D映画では赤と青の眼鏡をかけて立体表示を楽しみますが、4D映画は別物。主に4DXとMX4Dがあります。

3D映画では基本的にスクリーンの表示が特殊なだけですが、4D映画はスクリーン側の工夫は基本的になく劇場装置の工夫になります。

座席が動いたり、雨が降ってきたりですね。映画というより遊園地のアトラクションに近いかもしれません。遊園地を新設するには広大な土地が必要ですが、4D映画の施設なら都市部でも作れます

上映した4D映画はどこに行くのか

さて、上映終了した映画はDVDやBlu-rayになったり、Webでストリーミング配信されたりするわけですが、通常の映画自体は後から観れるものの、4D映画を再度鑑賞する方法は基本的になさそうです(あれば教えてください!)

VRゴーグルやARグラスではしばしばXRによるインタラクション以外の売りとして大きなスクリーンでコンテンツが見れることをアピールされることがあります。ディスプレイは大きくなればなるほど価格が上がる分けですが、Bigscreenなどのアプリを使えばコスパよく大画面で映画を観ることができるわけです。

4D映画の過去作品上映装置として安価なVRゴーグルを使えないか考えてみます。

4DX

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https://www.unitedcinemas.jp/4dx/

まず既存の仕様からみていきます。4DXは韓国CJグループの技術です。

シート、天井から風や水、スクリーン前で煙が出たりします。手元のスイッチでシートの水だけ止められますが、天井から降る雨を止めることはできません

天井側の風はそれなりに強いので劇場内は少し寒くなります。

MX4D

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MX4D™ || TOHOシネマズ

MX4DはアメリカのMediaMationの技術です。

4DXと同様にシートは揺れ、水などもありますが、天井の装置は軽微で、4DXよりシートがメインになっています。

施設の要件が少ないためか大都市の映画館ではこちらの採用例が多いようです。

天井から風がない分体温を奪われづらいですが、顔の水は止めることができないようです。

VRでの仕様提案

以上をまとめると以下になります。合わせてVRでの提案も書いています。

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概ね4DXはMX4Dの上位互換と行った感じでしょうか。

例えば雪が降る煙が出るなどの表現はVR内に映画館のセットを作れば再現可能だと思います。風もそういうエフェクトを出せば近い感じにはなると思います。

温風と香りだけは厄介ですね。デバイスを熱くして火傷させるわけにもいかないので温風はスクリーンの周りを赤くして温度が上がった風の演出をする、香りはその香りに合わせてエフェクトを置くあたりが再現できる現実解でしょうか。

揺れはコントローラーを揺らすでもいいのですが、ガルパンの映画はかなりの間揺れているので振動障害などの労災に近いものが気になります。酔いとの戦いですが場合によってはスクリーン自体を少し揺らしてピンポイントだけコントローラー振動などでしょうか。

Future Work

4DX、MX4Dともに一回だけ行っただけなので間違いあればご指摘ください

観に行ったガルパンも竜とそばかすの姫も面白かったですが価格が高めなのと4DXは体力持ってかれるので引きこもりにはつらいですね。

実装以前に権利周りの解消が必要なので誰かやってくれないかな...