ウマ娘の表情パターンをラッセルの感情円環モデルに当てはめてみる
前口上
Cygames Tech Conferenceが11月に開催されました。アーカイブもあるようでYouTubeに動画があがっています。
マンガのキャラクターモデルとしてVRMを使用するために以前3Dモデルの感情表現について検討しましたが、ウマ娘という大ヒット作の感情パターンから学べることは多そうなのでまとめてみます。
一覧表
VRMでは喜怒哀楽が決め打ちで制御することが多いですが、ウマ娘では各パラメーターがもっと細かく区切られています。MMDモデルに近いかもしれません
ベースは眉、目、口で補助表現を適宜追加
眉
勾配と位置
目
喜怒哀楽の細かいバリエーションにマンガ目の差し替え、涙の追加も可能
マンガ目はくの字、ぐるぐる、光のパターンがある
涙は
- 目にたまる涙
- 流れる涙(下に落ちる涙)
- めじりの涙
の3種類
ハイライトも強度を変えられ、レイヤーが違う。
アニメーションとして
- うるうる
- きらめき
を持っている
口
口の形とスケールが独立。オフセットも可能
補助表現
変形
顔をぷく顔にできる
スキン
額に青ざめをのせられる。
チークは薄い、濃いの2パターンをさらに濃淡制御
その他
感情ではないが、
- 雨に濡れたテクスチャー
- 序盤、中盤、終盤の汚れのテクスチャーレイヤー分け
- 汗あり/なし
がある
ウマ娘の表情パターンとラッセルの感情円環モデル
Cygamesのやり方をまとめるだけだと芸がないのでラッセルの感情円環モデルに当てはめてみます。
キャラクター表現を極めていくと自然と感情表現の円環パターン全てが埋まっているのではないかという仮説
目
割合綺麗に埋まっていますね
口
恣意的に配置したのでそれもあるかもしれないですが、概ね高活動によっています。
人間の感情はプラスでもマイナスでもたかぶる時に口が開くといえばそうかもしれません。目は口ほどに物を言う。目の方が表情を読み取りやすい。
所感
めちゃくちゃバリエーションがありますね。3Dモデルの規格を統一してUGCを促す場合でもこのフルセットをサポートするのはなかなか大変そうです。
コミPoのような縛りありでカスタマイズできるものを目指すのでなければ仕様のサポートレベルを段階分けて参入しやすくする必要がありそうだと思いました。